IngoMaurerの照明_Dew Drops

INGO MAURER[インゴマウラー]

Ingo Maurer / インゴ・マウラーは、1932年ドイツ・ライへナウ生まれ。1966年にDesign Mを設立し、初めての作品として照明器具の”Bulb”を発表。「光の魔術師」あるいは「光の詩人」の異名をもつ照明デザインの巨匠、インゴ・マウラーは40年にわたり、「身近な材料から、いかに機能を持った美を生み出すか」をひとつのテーマとして、デザインとアートを融合した独自の照明を作り上げてきました。作品は世界各地の美術館や博物館に収蔵され、フランス芸術文学勲章シュヴァリエ章をはじめとして数々の賞を受賞し続けています。

インゴマウラーは、数年前のミラノサローネでのパーティで、美女を連れていて、会場にいる女性に質問に笑顔で答えていたのが印象的だった。
照明の枠を超えたアートとも芸術とも言えるようなデザインが魅力的で、遊び心が大好きなデザイナーだ。
だからこそ、2019年に彼が亡くなったというニュースに、ショックは大きかった。

そんなマウラー様のDewDropsデュードロップス(廃盤品)。

DewDrops。露の玉。朝の露の玉のような照明だ。
透明のフィルムは、布のようにしなやかに曲がり、メッシュのように無数のLEDが張り巡らされている。フィルムの角につまむと点灯するスイッチが付いている。(下の丸い照明はbocci。)

この照明を購入し、自宅に届いた時は、まずはその軽さに驚いた。
配線が剥き出しになっていて、無駄な装飾は一つもない。
全てが光らせるための構造そのもの。
絶妙な均衡でぶら下がっていて、その造形はドロップス、透明の素材に光る水滴のよう。柔らかさも感じる不思議でユニークな光るアートだ。

インゴマウラーの照明の中でも、このDewDoropsは、特にマイナーかも知れないが、私はこの照明がとても好きだ。
シンプルな構造なのに、アートとして成立させてしまうあたりは、インゴマウラーの真骨頂だと思う。

「デザイン」というと見た目だけをどうこうする人を「デザイナー」と定義してしまうことも多いが、「デザインをする」というのは、見た目だけではない。
機能、構造、審美性、、そして、人の心を動かすこと。
感動やときめき、幸せを与える。

ただ削ぎ落とすだけではない。
機能性と美しさ。そしてそこにあることで、幸せな気持ちになることも、デザインでありアートの力だと思う。

シンプルであるほど、誤魔化しはきかない。
その中で、アートとも芸術とも言えるユニークな作品を発表し続けてきたインゴマウラーのデザインは本当に素晴らしく、いつも基本を思い出させてくれる。

私は、この照明を毎日夕方につけ、寝る前に消す。
その度に、感謝と小さな幸せを感じる。

出典:https://www.ingo-maurer.com/en/

◉IngoMaurer HP
https://www.ingo-maurer.com/en/
◉IngoMaurer取扱(日本)
https://www.studio-noi.com/product/all-product/products/brand/ingomaurer/

https://creationphilia.com/ブルーノ・ムナーリ-zizi/

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