文化、芸術の街、パリ。自由を大切にするフランスでも、他の多くの都市同様、コロナによりロックダウンで家を出る自由を奪われていた。
まず、ロックダウン直前は、コロナウィルス流行のため、外出を控えるような指針を出したが、マスクもせず、誰も言うことを聞かない。そんな中、マクロン大統領が罰則までつくり、ロックダウンの演説をする。それで、皆が外へ出なくなった。
ロックダウン中は、パリから出て地方へ短期移住し、のんびり過ごす人も現れた。これは東京でもあった。学校教育は完全オンライン化となり、子供達は外で遊べないが、勉強(教育)はしっかりとすることができた。また、高級ブランドのマスクファッションが登場した。アパートでは、住民同士の助け合いで、「買い出ししてきますよ。」と言う張り紙がエレベーターに貼られたりもした。
他にパリらしさと言えば、プロのバレリーナが、バレエをしながら家事をする様子の動画が配信されて人気となったり、パリ警察がロックダウン中で静まり返ったパリの街並みをドローンで撮影しライブ配信しており、人々はこれを見て改めて自分たちの街、パリの美しさを再認識し、涙を流す人もいたそう。
ロックダウンが開け、まずパリジェンヌが向かった先は、洋服屋さんとお花屋さんのよう。洋服やさんには長い列ができていて、お花は部屋を飾りインスタにあげる人も多かった様子。
カフェはソーシャルディスタンスのため、クマのぬいぐるみを置いていて、伝統的なパリの街とのコントラストが何とも言えず可愛い。

パリのスタジオ5・5がデザインしているソーシャルディスタンスの距離標識。距離の衛生規則を尊重しながら通りを航行できるようにしたいと。パリの船の紋章とセーヌのシンボルに触発されたシンプルなグラフィック、青または白の波で構成されており、歓迎しながら立ち止まるように促す。私たちの間の距離は1m。「パリへようこそ!」と描かれている。


友人の話だと、パリでは挨拶の「ほっぺキッス」は再開している様子。マスクも外でソーシャルディスタンスが保てればしない。中ではする。など自身の考えで行動する。多少、自分勝手な人もいるだろうが、、、「自分の考えを持つ」「それぞれの考えを尊重する。」という感覚は、ニューノーマルになっても変わらないのだと思う。
さて、真面目な私たちは、マスクしないなんて非常識!!!とばかりに、外でも人がマスクしていないと怪訝な顔をする人もいるという。そして、暑い日にマスクをして外を歩いて、倒れる人が増えているそう。日本のニューノーマルが窮屈なものにならないことを願うばかりだ。
フランス、パリのコロナ前・中・後を調べて、ダイジェストで書いてみた。調べていくと彼らのマインドが感じられ、とても面白かった、文化、芸術、自由を愛する人々のマインドがこのパリの街を残し、創造しているのかもしれない。
◉出典:studio5・5_グラフィックからプロダクト、空間デザインなどを手がけるパリのデザイン事務所
https://www.5-5.paris/fr/