パリのChamps-Élysées(シャンゼリゼ通り)の緑化計画が発表された。
いまだに緑地が少ない街として世界的に知られているパリ。市政府はその状況を変えるべく、2030年までに街の半分を「緑地」するという大きな計画を推進している。
例えば、2020年には世界最大の都市農場が営業開始し、四つの主要なランドマークのそばに森林を植えるというプロジェクトも進行している。
そうしたなか、パリで最も有名な通りであるシャンゼリゼ通りを「特別な庭園」 へ生まれ変わらせる巨大プロジェクトが実行されることになった。

シャンゼリゼ通りはニューヨークにおける5番街、ロンドンにおけるパークレーンのような、パリを代表する目抜き通り。
2021年1月11日、パリのアンヌイダルゴ市長は、シャンゼリゼ通り(商店や交通量の多い場所)、コンコルド広場、およびその周辺地域の大規模な2億5,000万ユーロ(3億400万米ドル)の改修を発表した。
凱旋門The Guardianに接続するシャンゼリゼ通りには、現在8つの車線があり、1時間に約3,000台の車が走っている。
このプロジェクトの設計計画を担う建築設計事務所PCA-STREAMにより、それを4車線に減らし、残りの道路をより広い歩道、緑地、遊び場、フードキオスク、「植えられたリビングルーム」に変えたり、新たな歩行者と緑のためのエリアの追加、空気の質を向上させる「木のトンネル」の設置などを計画している。これらの変更により、空気の質が向上するだけでなく、歩行者が歩くためのスペースが増える。

シアンバレッタによると、パンデミックが起こる前の典型的な一日において、シャンゼリゼ通りを歩くのは10万人。そのうち72%が観光客で、22%が周辺で働く人だという(家賃が高く、通り周辺に住む人はほとんどいない)。
今回の大改修により、シャンゼリゼ通りがパリ市民にとっても気軽に足を運べる場所に戻ることが期待されるが、完成イメージを見る限りでは、観光客にとってさらに魅力的な観光地になりそう。新しいシャンゼリゼ通りは、残念ながら2024年夏季のパリ五輪開催には間に合わないが、2030年には見られる予定。
また、シャンゼリゼ通りの起点であり、パリ最大の広場、そしてマリー・アントワネットの処刑場としても知られているコンコルド広場も、新たに緑地として生まれ変わる。こちらは一足早く、パリ五輪の開催までに改修を終える予定。さらに、エッフェル塔周辺では、五輪開催に合わせて「特別な公園」を整備する計画も進んでいる。
緑化を強く推進する都市といえば、ロンドンのイメージが大きかったが、コロナを機にパリも大きく変わるのかもしれない。
伝統や自分たちのアイデンティティを守るパリの街は、いつ行っても、表面的には変わらないように見えて、変化のスピードの速さを感じていた。
やってみる決断。新しく生まれ変わる人々のパワーは見習いたい。
