自分だけのインスピレーションを持つ
多くの人に共通する問題の多くが解決されてしまった現代、「自分のものの見方」を軸に新たな価値を生み出すアプローチが見直されています。
先日読んだ「これからを生きる大人のためのアート思考」というコラムがとても興味深かった。
その記事では、大人は絵画鑑賞するとき、添えられたキャプションや題名を見あわせながら納得したような気になっているが、これは、「鑑賞」と言うよりも、「確認作業」のようなものではないか?と。同じ作品を子供が見たときには、その絵の中にないものも想像する力を持っている。例えば、モネの「睡蓮」の池の中に「蛙」が潜っている!など。
「正解」を探すのではなく、自分だけのものの見方で自分だけの想像力で、新しい答え(価値)を導き出すことは、これからはとても重要になると思う。本来、アート作品や本などにも、正解はないはすだと思う。
多くの人に共通する問題が解決されている今の時代では、同じ正解しか導き出せないと既に解決されている答えしか出せない。
自分だけの視点で自分だけの「インスピレーション」で、「自分だけの答え」を出すことが、ビジネスなどの場でも新しい未来を切り開くことにつながるのかもしれない。と思う。
大人は、自分の通ってきた道、経験してきたこと、学んだことと同じことを子供や自分よりも若い世代に細かく教える。それをなぞり同じ答えを出すことが「正解だ」と教える。そして、同じ答えを持っている人が「優秀だ」と言うことになる。日本はまだこのパターンが主流だ。皆、自分を否定したくはないから。でもこれは自分を否定することではなく、自分とは違う人生、違う価値観を認めることだ。違う価値観がつながることで、新しいものが生まれる今の時代では、同じ経験、同じ価値観ではない方が大切だとさえ思う。
私自身、教育の場にいるわけではいが、新しい時代がくる。人生100年時代に自分らしく生きるためにも、「同じ答えを出せること」ではなく、「自分だけの答えを持っていること」「自分だけのインスピレーション」を大切にしたいし、そういう人とのコミュニケーションをもっともっと大切にしたい。
◉「これからを生きる大人のためのアート思考」より
◉自分だけのインスピレーションを大切にする